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6時間目(虫歯について・・・)

2017.10.04

虫歯って?

どうして虫歯になるんだろう?

口の中にはたくさんの細菌がいます。その中のひとつにミュータンス菌という菌がいます。この菌こそが虫歯の原因菌です。食べ物の中に含まれる砂糖を栄養にして表面にネバネバした物質をつくります。このネバネバした物質の中に細菌が集まり、増殖してきます。これが歯垢(プラーク)というものです。歯垢の中の虫歯菌は酸をつくり、エナメル質(歯の中で1番硬い部分)を溶かしはじめます。これが虫歯なのです。

どのように進行するの?

虫歯にはC0からC4まであるのご存知ですか?

C0

虫歯予備軍と言われてます。歯が白濁している状態です。この段階ですと歯磨きをしっかりしていれば進行を止めることができます。

C1

表面(エナメル質)が溶けはじめた状態です。自覚症状はほとんどありません。この段階で治療されると簡単に済みます。

C2

虫歯が神経の近く(象牙質)まで進行します。自覚症状は冷たいもの、冷気がしみるようになります。一刻も早く治療することをお勧めします。

C3

虫歯が神経(歯髄)にまで達していて、大きな穴があいた状態です。激しい痛みを伴います。治療は神経をとり中をきれいにすることから始まります。その後弱くなった歯に対して金属でかぶせを作ることになります。この段階から治療時間(回数、日)、治療費等かかってきます歯が痛んだり、冷たいもの熱いものにしみたら、虫歯菌が歯の中の神経にまで達したということです。これを歯髄炎といいます。
歯髄には神経や血管、リンパ管が通っているため炎症が進むにつれ、痛みも激しくなります。
軽い炎症(夜に痛んだり、お水を飲んだ時に痛みが少し続いたりします)が起こっている段階を単純性歯髄炎と言います。激痛(大人でも我慢ができません)が走り痛み止めの薬を服用してもあまり効果がない段階を急性化膿性歯髄炎と言います。
この段階までなら根菅内をきれいにし、根菅内を埋める薬で封鎖し土台、金属冠をかぶせ歯として機能するのです。この治療には大変な時間と労力が必要なのです。

C4

歯の形(歯冠)がほとんどなくなり、根だけが残っている状態です。神経が死んでいるため痛みを感じることはありませんが、根が化膿して、腫れて悪臭がでたりします。このような状態ですと抜歯することになります。歯がういて噛み合わすことができません。歯根膜(歯を骨にひっつけている膜)に歯根から病気が広がっていくからです。この段階を歯根膜炎と言います。さらに悪化すると歯根の先端の骨が溶け膿の袋ができます。(図参照)この段階を歯根嚢胞と言います。急性に変わるとその歯の回りが腫れてきます。ほおっておくと体にも影響がでてきます。
このような状態になってしまうと原因歯を抜かなくてはいけなくなります。親知らず(一番奥の歯)以外抜けた場所には人工の歯をいれてやる必要があります。

できるだけ歯を抜かない治療を行っておりますが、そうなる前に定期的な検診を受けましょう!

虫歯が原因でおこる全身の病気

虫歯が原因でおこる全身の病気

歯は骨の中に根があり、その根の中には血管や神経が通っています。これらが全身につながっているのです。もし、虫歯を放置してると、口腔内の細菌が増殖しさまざまな悪影響がでてきます。

全身的な病気を併発します。

細菌が歯から歯髄(神経)を通り全身に広がります。菌血症という血管の中で細菌が異常に多くなる恐ろしい病気や、心内膜炎という心臓にある心内膜が細菌感染を起こすのです。他にも眼科疾患(角膜炎)・気管支炎(ぜん息)・神経系疾患(三叉神経痛)・皮膚科疾患(じんましん、ヘルペス)・胃腸疾患(胃潰瘍)・リュウマチ性関節炎などを誘発することがあります。

局所的な影響があります。

●十分に噛むことができません。

歯が痛いと物を噛むことができなくなります。物を十分に噛むことができないと胃腸の調子も悪くなります。栄養の吸収も十分にできなくなります。

●顎や顔の発達への影響がみられます。

発育期のお子さんは虫歯があるとしっかり物を噛めず、健全な歯で物を噛もうとします。この時に噛み合せがくるい顎の発達が不均衝になり、顔面の発達に影響を及ぼすだけでなく、歯並びにも影響してきます。

●永久歯に悪影響を及ぼします。

乳歯に虫歯があると後から生えてくる永久歯との交換がうまくいかず歯並びを悪くしたり、異常な歯になるという影響をおよぼします。

●精神的にも影響を及ぼします。

虫歯や口臭が気になり人前で話したり、笑ったりするのが嫌になります。

虫歯になりにくくするには?

あなたの食生活はどうですか?

歯にとって良い食べ物・悪い食べ物はどれでしょう。
りんご、イチゴ・乳酸菌飲料、清涼飲料・あめ、ビスケット、キャラメル、チョコレート・ほうれん草、白菜、ピーマン、トマト・卵・肉・魚・ココア・するめ・チーズ・貝類、海草・アイスクリーム・砂糖

あなたの唾液はよくでますか?

唾液は殺菌作用があるだけでなく、虫歯になる原因菌が作り出した酸を中和する役目があるのです。

フッ素をご存知ですか?

フッ素には、抗酵素作用や抗菌作用があり口の中の唾液や歯垢に働きかけてくれます。歯に
は歯の表面に耐酸性の強い結晶を作って歯を強くしてくれます。大量に摂取すれば害になりますが、上手に使えば虫歯予防になるのです。フッ素入りの歯磨き粉やフッ素洗口を毎日続けてみましょう。又、定期検診時にフッ素塗布をされるといいでしょう。これらは定期的に行わなければ効果が期待できません。

キシリトールって?

テレビなどで見たことがあると思うのですが・・・
キシリトールは白樺や樫などの樹木から摂れる成分(キシランへミセロース)を原料にした天然素材の甘味料です。
虫歯の原因菌を減少させて、唾液を出させます。キシリトールガムを噛むことにより、歯垢がおちやすくなります。

虫歯の原因になる3つの要素(虫歯菌・食物(糖)・歯質)が1つでもないといいのです。
上手に活用して虫歯にならない歯(強い)にしましょう!

フッ素VSキシリト-ル・・(上手に使って虫歯を予防しよう!)

あなたはどっち?性質・効果・注意点を知って上手に使いましょう。

フッ素

フッ素って食品の中にも含まれているって知ってますか?一体どんな食品に含まれているのでしょう?
お茶や紅茶の葉には100~500ppm含まれています。お湯を入れて飲む場合には0.2~1.0ppmくらいの濃度になっています。他にもワカメ、海苔、魚介類があります。たくさんの量が地球に存在しているのです。アメリカなどでは飲料水に加えたりしています。

◆フッ素の効果

①歯の質を強くする。

表面のエナメル質を構成するハイドロキシアパタイトという結晶があります。その中の水酸イオンに代わりフッ素が入っていくため結晶が安定して酸に溶けにくくなるのです。

②歯の修復をしようとする働きがあります。

一度溶けてしまったエナメル質が再び結晶化しようと促進する働きがあります。但しある程度進んでしまった虫歯には効果はありません。

③歯垢(プラーク)ができるのを抑える

歯垢の中にフッ素が入り込み、虫歯菌の活性を阻害、又は酸を作らせないようにする。

④乳歯などの虫歯予防に効く(大人にも効く)

お子さんは甘いものが好き、歯質が未熟な為虫歯になりやすく、歯磨きが充分にできない為、完全に虫歯を防ぐことは難しいが、フッ素を用いる事により効果は期待できるのです。

◆フッ素の注意点

多量に摂り過ぎは危険!

成人で約250㎎を一気に飲むと吐き気・腹痛・下痢・痙攣などがおこることがあります。但し、多量のフッ素を一気に飲むことはほとんどできません。

虫歯予防の効果を過信しない

世界中で使われていますが、歯ブラシをしないでフッ素液でうがいするだけでは効果は期待できません。毎日使わないと期待できません。あくまでも、強力な補助としてお使いください。

キシリトール

キシリトールって何から作られているか知っていますか?
砂糖に近い甘さがある天然の甘味料です。白樺や樫などの樹木からとれるキシランと言われるものを還元して製造されたものです。砂糖と同じくらい甘いのですが、砂糖とは異なり虫歯の原因にはならないものです。

◆キシリトールの効果

キシリトールって何から作られているか知っていますか?
砂糖に近い甘さがある天然の甘味料です。白樺や樫などの樹木からとれるキシランと言われるものを還元して製造されたものです。砂糖と同じくらい甘いのですが、砂糖とは異なり虫歯の原因にはならないものです。

①虫歯や歯周病の原因となる歯垢を減少させてくれます

歯垢のネバネバ(水溶性グルカン)が作られなくなります。それによって歯垢の中に隠れていた虫歯菌が減少します。又虫歯菌が酸を作ろうとしても阻止してくれるのです。それだけでなく、カルシウムを取り入れる働きがあるため、歯の修復(再石灰化)も促進されるのです。

②唾液の分泌を促してくれます

キシリトール入りのガムを噛む事により唾液の分泌が多くなり、唾液に含まれるカルシウム、リン酸が歯を強くしてくれます。

③糖尿病の人でも大丈夫です

キシリトールは小腸から体に吸収されますが、代謝される時にインシュリンに頼らないので、糖尿病の人にでも大丈夫です。ただし、食べ過ぎると下痢する人もいるので食べ過ぎに注意してください。

◆キシリトールの注意点

高カロリーです

砂糖が4.0kcal/g、キシリトールが3.0kcal/gあります。低カロリーではありません。

値段が気になります

キシリトール100%のものは値段が高いため手に入りにくいです。店頭で含有量のチェックをして、含有量の多いものを購入されるといいでしょう。但し、含有量によっては甘味を補うために砂糖・水あめが含まれているものもあるので注意されるといいでしょう。
基本は歯ブラシで原因となる汚れを取り除いてあげる事です。キシリトールやフッ素はあくまでも補助と考えてください。

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